「Honey Bitter」ブログレビュー：心を読む少女のほろ苦い成長物語

「Honey Bitter」はミステリー好きにもおすすめの少女漫画
「Honey Bitter」はどこで読める？　無料試し読みにおすすめサイト！

「Honey Bitter」はミステリー好きにもおすすめの少女漫画

大の漫画好きな私イチオシ！完結済で読み応えたっぷりな作品、それが「Honey Bitter」です。
作者は「こどものおもちゃ」でお馴染みの小花美穂先生。
今回は少々ネタバレも交えつつ、その魅力をたっぷりご紹介します。

少女漫画好きさんも、ミステリー好きさんも、きっとハマること間違いなしの一作です！

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「Honey Bitter」はどんなお話？　完結済で一気読みにおすすめ！

主人公の音川珠里（おとかわしゅり）は、人の心を読めてしまうという特殊なリーディング能力を持っています。そのせいで周囲から気味悪がられ、孤独な少女時代を送ってきました。そんな珠里を唯一受け入れてくれたのが、友人のみのりと、元刑事で探偵事務所を営む叔母の香野早穂（こうのさほ）。珠里は早穂の誘いで、彼女の探偵事務所「Office S」に調査員として働くことになります。

叔母の探偵事務所で新しい一歩を踏み出した珠里ですが、同僚として目の前に現れたのは、高校時代に付き合っていた元カレ・虹原吏己（にじはらりき）。吏己との過去は珠里にとってトラウマであり、彼の存在が珠里の男性不信の原因にもなっていました。
さらに、アメリカ研修で出会った大学生・久保陽太（くぼようた）もアルバイト調査員として加わり、賑やかになる「Office S」。
最初はチームワークが心配な三人でしたが、珠里の能力を活かして様々な事件を解決していきます。また探偵事務所の任務の傍ら、三角関係の複雑な恋愛も繰り広げていきます。

物語中盤以降は、事件のスケールも大きくなり、テロ組織が珠里と吏己の身柄を要求するなど、サスペンス色が強まります。陽太の耳の聴こえない弟・優太も登場し、珠里は自分や仲間たちの命をかけて事件に立ち向かう展開も描かれます。

最終的には、珠里が自分の能力や過去としっかり向き合い、陽太や吏己との関係にも一つの答えを出します。恋愛だけでなく、仕事や人間関係、自己成長が丁寧に描かれているのが「Honey Bitter」の大きな魅力です。

「こどものおもちゃ」作者が送る、ビターな恋愛漫画の見どころ解説

心理描写のリアルさと深さ
小花美穂先生といえば、登場人物の心の機微を丁寧に描くことに定評があります。
「Honey Bitter」でも、珠里や吏己、陽太、それぞれの抱える闇や葛藤がリアルに描かれていて、それぞれのキャラクターに感情移入しながら読み進めていくことができます。
ミステリー×恋愛の絶妙なバランス
探偵事務所が舞台なので、単なる恋愛漫画ではなく、毎回さまざまな事件が起こります。事件の謎解き要素と、珠里たちの恋愛模様が絡み合い、ドキドキしっぱなし！
「事件×恋愛」の組み合わせが新鮮で、少女漫画の枠を超えた面白さです。
甘さだけじゃない“ビター”な味わい
タイトル通り、人生のほろ苦さや切なさもしっかり描かれています。恋愛も仕事も、うまくいかないことだらけ。
でも、珠里が少しずつ前に進んでいく姿は、読者に希望や勇気を与えてくれます。「ハッピーエンド！」と一言で言えないところが、逆にリアルで心に残ります。
個性豊かなキャラクターたち
珠里の元カレ・吏己は、過去に問題を抱えつつもどこか憎めないキャラ。
陽太は優しくて一途だけど、ちょっとストーカー気質（！？）な一面もあり、読者の間でも「どっち派？」論争が盛り上がりました。
脇役たちもみんな魅力的で、誰もが愛おしくなってしまいます。

香実

「Honey Bitter」の世界を舞台に、「こどものおもちゃ」の紗南ちゃんが登場する「Deep Clear」も必見です！！

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※ネタバレ注意※「Honey Bitter」の結末はどうなる？　珠里は誰と結ばれるの？

「Honey Bitter」のラストで珠里が誰と結ばれるかについては、はっきりとした「恋人同士」や「結婚」といった一般的な形では描かれていませんが、物語の終盤で珠里の心にはずっと吏己（リキ）が特別な存在として残り続けていることが明確に示されています。

最終巻では、陽太が珠里への想いを整理し、珠里の心に吏己がいることを受け入れて感謝の気持ちを伝えて別れます。陽太はその後、警官を目指して新しい人生を歩み始めています。

一方で、珠里と吏己は「一般的な付き合い」や「結婚」といった明確なゴールには至らず、仕事を通じて支え合う“同志”のような関係で終わります。仲良く関係を築く描写はなく、仕事で会うのも数年ぶりという距離感のようですが、不定期に吏己から「将来行きたい図書館」の写真だけが送られてきて、珠里もその「いつか」を楽しみに前向きに仕事に取り組みます。
お互いにとって唯一無二の存在であり続けることが描かれ、読者の想像に余韻を残す結末となっています。

まとめると、珠里は最終的に吏己と特別な絆で結ばれ、陽太は珠里への恋心に区切りをつけて新たな道へ進むことで別々の道を生きることになるのです。
陽太推しの読者としては複雑なラストですが、結末を知ってから改めて読み返したところ、このラストへ向けたフラグがたくさんありました。二度読めばより楽しめる、納得の結末でした。

「Honey Bitter」実写化の可能性とキャスト予想

「Honey Bitter」は、珠里の心を読む能力や探偵事務所を舞台にしたミステリー要素、複雑な人間関係が魅力の作品です。
ただし2004年の連載開始から何度か休載を挟み、完結が2019年と長期間に渡って未完結となっていたため連載途中での実写化というのが現実的でありませんでした。
しかしここ数年、少女漫画の実写ドラマ化や映画化が続いていることを考えると、「Honey Bitter」も実写化のポテンシャルは十分にあるのではと思っています。

特に、サスペンスやヒューマンドラマとしても成立するストーリーなので、幅広い層に受け入れられる可能性が高いので個人的にはぜひ実写化してほしい作品です。
珠里の特殊能力をどう映像で表現するか、現代の映像技術ならリアルに再現できそうですね。